初心者のための一眼レフ入門講座 :シャッタースピード中間まとめ「光を捉える」

前回:初心者のための一眼レフ入門講座 4:写真要素分解 歩く人

初心者のための一眼レフ入門講座カテゴリーページ
http://www.street-pics.net/category/camera-lecture-for-beginner/


初心者のための一眼レフ入門講座 :シャッタースピード中間まとめ「光を捉える」

第1回から第4回までの講座では、下記のことを述べました。

  • 写真とは光を捉える作業である
  • 自分の好きなタイプの写真を数多く見て、どういう光を捉えているか逆算することが大事である
  • 光を捉える作業である以上シャッタースピードが第一の肝である

これらについてまとめます。

#ブログなんで正確に対応しているか怪しいのはご容赦を

写真とは光を捉える作業である

写真とは、昔フイルム/今CMOSにレンズを通して光を記録させた物です。
だから、自分がどのような光を記録させたいのか、そのためにカメラ(特に各種設定がしやすい一眼レフとミラーレス一眼)とレンズをどういう風に使用するのか、操作することで撮影したい写真へと意識的に近づけることが可能です。

つまり写真とは世界に起こっていることをありのままに記録・表現するツールでは無く、意図と共に事象を切り取るための道具であるということが言えます。

自分の好きなタイプの写真を数多く見て、どういう光を捉えているか逆算することが大事である

上記で写真とは意識的にカメラ/一眼レフを操作したものであると述べました。
だからこそ、自分が好きな写真/撮りたい写真の模範となるような作品を多く見て、これはどういう操作を通じて記録された写真=光なのだろうかと考える事が、撮影の上達のために重要な行為です。

逆に先にカメラの使い方や撮影パラメーター、撮影後のAdobe Lightroomなどのソフトウェアを用いたRAWデータデジタル現像処理などを網羅的に学んだとしても、おそらく重要性や使いどころがつかめず、プロを目指して専門学校に通っているのでも無い限りつまらない行程が長いだけだと思います。

光を捉える作業である以上シャッタースピードが第一の肝である

カメラ/一眼レフを操作するときの主要なパラメーターとして、シャッタースピード・ズーム(画角)・絞り、その他ISO・露出・・・といったものがありますが、当サイトでは、第一にシャッタースピード、第二にズーム(画角)、第三に絞りと考えています。

なぜなら、シャッタースピードは何秒分の光を記録するのか、つまり「世界で起こっている事象の何秒分を写真という1枚の平面に圧縮するのか」という記録の根本的な要素だからです。

ズーム(画角)は記録する対象の世界の広がり/狭さを定義し、人間が美しいと思うか/安定してしていると思うかなどの美観に関わる構図を左右し、絞りは光の量や光の通し方の決定を通じてボケ方といった表現を左右します。

ズーム(画角)・絞り共に重要な要素ですが、どちらかというと記録の先の表現・美観のレベルに強く反映されるパラメーターです。なので、まず記録段階を制覇するという意味でシャッタースピードのマスターが重要であると当サイトとは考えています。

写真の要素分解を通じて、シャッタースピードの肌感覚を掴む

ここまでの入門講座では花火、夜景、歩行者などの写真の要素分解を通じて、この写真のシャッタースピードは何秒か/これは何秒間の世界を1枚にまとめたものなのかを考え見ることをしました。

花火をあーいうふうに取ろうと思ったら何秒ぐらいだろう、歩行者をこのぐらいの動き感で記録したかったら何秒ぐらいだろう、こういったことが感覚的につかめるようになれば、撮りたい写真がとれる確率が飛躍的に高まると思います。

次にすること

次はズーム(画角)の話をしようと思います。これは極端な広角やズームも含めて、人間の目で見えない世界を表現できるというカメラの可能性を引き出してくれる要素だからです。

初心者のための一眼レフ入門講座 4:写真要素分解 歩く人

前回:初心者のための一眼レフ入門講座 3:写真要素分解「花火」と「多重露光」の続き


初心者のための一眼レフ入門講座 4:写真要素分解 歩く人

IBA_4K_4096_20140512-1O4C4925

要素分解する写真の全体像

今回はミャンマー仏教の中心、シュエダゴンパゴダの風景。

建物がぶれていないので、三脚は使っているだろう事が分かります。

では、シャッタースピードは何秒だと考えられるでしょうか。

この写真で判断するのは非常に難しいですが、着目する点は下記2点

  • 左手前側の人がかなり大きく動いているが、消えているわけでは無い
  • 右手奥の人が余り動いていない

「左手前側の人がかなり大きく動いているが、消えているわけでは無い」から判断すること

この人々はカメラの右前から左後ろに向かって流れていることが全体から感じられます。
そうなったとき、左の人たちは後ろの人たちよりよりカメラの近くにいます。

カメラでどれだけ被写体がぶれるのかは、距離や速度といった要素と相対的なもので、近くにいる場合はより大きくぶれます。

そして被写体ブレを判断するときに重要なのが、シャッタースピードが長すぎると被写体が見えなくなるという事です。よく渋谷のスクランブル交差点に誰もいない写真がありますが、あれは三脚を立ててシャッタースピードを30秒とか1分で撮影したものです。

なぜ被写体が消えるかというと、人や障害物に何度か遮られようとも、シャッターが長ければ長いほどずーっと同じ所に立っている物がより強調されて記録されることになるからです。要するに映り込み時間の差ですね。

今回の場合、人は消えていません。しかも、横に動いているのに消えていません(レンズに向かって縦に真っ直ぐ動くなら、大きさは変わってもフレーム会うとしないため必ず何らかは写る)。ということは、結論としてシャッタースピードはそんなに長くないことが分かります。

右手奥の人が余り動いていない

これは上記の判断の補足です。
上記の判断だけだと、ものすごく長く厚い群衆が前を歩いている可能性を否定できませんが、後ろの人の動きが少ないことから、やはりそんなに長い秒数で無いだろうという判断が確定できます。

回答

この写真のシャッタースピードは1.3秒です。まぁ写真の情報からだけで判断できるのは、さすがに3秒以下だろうぐらいですが。
人の秒速は大阪1.6m、東京1.5mで、地方部や他国はこれより遅いので、ミャンマーで寺院というシチュエーションなら1m/秒弱ぐらいでしょうか。

—シリーズ—
第一回初心者のためのカメラ入門講座 1: 「写真」とは何か

カテゴリーページ
http://www.street-pics.net/category/camera-lecture-for-beginner/

初心者のための一眼レフ入門講座 3:写真要素分解「花火」と「多重露光」

前回:初心者のための一眼レフ入門講座 2:好きな水の流れを見せるためにシャッタースピードをいじる


初心者のための一眼レフ入門講座 3:写真要素分解「花火」と「多重露光」

様々な写真を要素分解しながら、撮りたい写真を撮るためのパラメーター(シャッタースピード/絞り/ISOなど)の作り方を学びましょう。

今回の写真は
Fireworks with Tokyo Rainbow Bridge 4K(レインボーブリッジと花火 4K)

Hanabi Fireworks with Tokyo Rainbow Bridge

Hanabi Fireworks with Tokyo Rainbow Bridge 4K(レインボーブリッジと花火 4K)


Read more

初心者のための一眼レフ入門講座 2:好きな水の流れを見せるためにシャッタースピードをいじる

前回:初心者のための一眼レフ入門講座 1: 「写真」とは何か


初心者のための一眼レフ入門講座 2:好きな水の流れを見せるためにシャッタースピードをいじる

第一回講座で、写真とは光を記録したもの、だから自分がどういう光を記録したいのだということを認識できるようになりましょうと言いました。

そして良く雑誌類でシャッタースピード/絞り/ISOといったパラメーターを変えていろいろな写真を試してみようと言われますが、自分はそれに懐疑的で、別にプロを目指し学校で体系的に学ぶとかでは無いので、好きな写真がどうやって撮られているのかを要素分解して認識し、それをまねして自分でとれれば事足りるのかなと思っています。

なので、これからしばらく様々な写真を並べてゆき、どのように撮られたのか要素分解するような話をしようと思います。
(結果としてシャッタースピード/絞り/ISOといったパラメーターも交えた話になりますが、段階的に学ばずとも好きな部分だけ模倣できれば良いです)


下に並んでいる写真はアメリカの元首都フィラデルフィアにあるアメリカ人芸術家ロバート・インディアナ氏によって作られた『LOVE』像です。観光客皆スマホを向け撮影します。

Robert Indiana's Love sculpture at Philadelphia LOVE Park 1.Taken by fast shutter.

Robert Indiana’s Love sculpture at Philadelphia LOVE Park 1.Taken by fast shutter.


Read more

初心者のためのカメラ入門講座 1: 「写真」とは何か

最近カメラ教えてくれって依頼がかかるようになったので、徐々に投稿していこうと思います。

■写真とは何か
カメラとは「写真」をとる機械です。昔はフィルムで、いまはデジタルデータとして記録されています。
が、デジタルカメラの時代になろうが、銀塩フイルム(アナログ)と暗室現像の時代であろうが、その本質は変わっていません。
なんでしょう? Read more